「タロット占いで壊れる」その現実。当てる占いから“導くタロット”へと人生を変える本質的学びとは？

アルバイトを掛け持ちしながら、
某・電話占い会社でデビューできました。

そうしたらそこは…

タロットを扱うなら
「霊感タロット占い師」を
名乗らなきゃならなかったんです。

蓋開けてみてびっくりですよ。

「さあ、当ててください」
「未来はどうなりますか？」
「彼の気持ちは？」
「いつが面接日になりますか？」
「私を知らないあの人は、いつ私を好きになってくれますか？」

そんなセリフが、毎日のように飛んでくる。

そこで
「もっと現状についてお話を聞かせてください」と聞くと

 「霊感あるなら説明は必要ないでしょう？」
「黙ってても分かるんでしょう？」 と返ってくる始末。

自分の意志に反して 霊感タロット占い師、と言わなきゃいけないことも

タロットが
「非現実的なエスパー道具」に
堕とされていくことにも
納得いかず、とにかく辟易しました。 


いやいやいやいや。


タロットは、問いかけのための道具。

人と“心を通わせる”ための対話ツールです。

そして、
いくら霊感があっても
話を聞いてみることでようやく
本筋が分かるようになることだって多いんです。

「こんなぼんやりしたことのために、深く学んできたんちゃうわ〜！！」と

私はちゃぶ台返し状態で、 早々に辞めました。

私は幸いにも
日本に帰って来ることで
それまで外国で培ってきた知識が
日本では貴重だということがわかったので

それで講師という立場で
新しく個人事業を始めることができました。

けれども私のように
笑って電話占いを辞めることができない人もいることは確かです。

「簡単にプロになれるといわれて
受講して
“あとは本番慣れ！”って
背中を押されてデビューしたけど、


最初に電話を出た時から
何も答えられませんでした。


デビューして初めて
自分が “実はタロットを分かってなかった”って、
気づいたんです。

でも何か言わなきゃいけない。


だから、毎回ごまかして
適当なことを言ってます。


自分がインチキ占い師なの、
わかってるんです…

それが辛くて辛くて。


電話が鳴るだけで動悸がして、

向精神薬を飲みながら電話に答えています。」

これ、私が本人から直接聞いた実話です。

笑えないですよね…？

なにしろタロットを熟知している私ですら

「そんなの分かるわけないよね！？」という
相談を受けることが苦痛で
電話が憂鬱になったんですから、

タロットが分からないなんて場合ぞっとしかなりません。